退職の引き継ぎが「気まずい」「辛い」は当たり前!「気まずさ」「言いにくさ」を最低限に抑える6つの方法をご紹介


目次

はじめに

退職を決めたとき、多くの人がまず感じるのが「気まずさ」と「申し訳なさ」です。

「職場に迷惑をかけるんじゃないか」「引き継ぎでトラブルになったらどうしよう」「辞めるって伝えた途端に空気が悪くなったら…」。

でも実は、この気まずさや言いにくさはあなただけの問題ではありません。日本の会社文化や働き方のクセが深く影響しているからです。

この記事では、

  • なぜ退職と引き継ぎが気まずくて言いにくいのか
  • その背景にある日本企業特有の事情
  • 言いにくさを減らすためにできる6つの方法をまとめました。

「気まずいのは当たり前」とわかるだけで、心が少し軽くなるはずです。


なぜ退職と引き継ぎは気まずくて言いにくいのか

終身雇用の考え方が根強いから

日本は「一度入った会社に勤め続けるのが当たり前」という価値観が、いまだに根強く残っています。

転職が当たり前の時代になっても、上司や年配の社員の中には「辞めるのは裏切り」と感じる人もいます。

だからこそ、「どう伝えたら角が立たないか」と悩んだり、引き継ぎの空気が重たくなりがちです。

また、退職者自身もお世話になった上司や同僚への申し訳無さを感じるというのもあります。


「迷惑をかける」意識が働くから

属人化しやすい日本企業では、誰かが抜けると残された人の負担が大きくなります。

「誰がこの仕事をやるの?」という雰囲気が生まれやすく、退職者自身が「自分のせいで周りが大変になるかも」と思い込んでしまいます。

業務が明確に分担されている欧米流の仕事スタイルとは異なり、日本では1人の社員が複数の業務を少しずつ掛け持ちしていることが多く1人の退職の影響範囲が広くなっています。


「立つ鳥跡を濁さず」のプレッシャーが強い

「辞めるなら完璧に引き継いでから去れ」という空気感はどの職場でもあります。

ですが、どれだけ頑張ってもすべてを100%引き継ぐのは不可能です。

そのギャップに悩んで、「もっとやらないと」「全部説明しないと」と自分を追い込むほど、ますます言いにくくなってしまうのです。


引き継ぎは「渡す側」も「受ける側」も気まずい

渡す側の気まずさ

  • どこまで言えばいいかわからない
  • 言いにくいことをどう伝えればいいかわからない
  • 不満を持たれたらどうしよう

受ける側の気まずさ

  • 前任のやり方が整理されてなくて困る
  • 何を聞けばいいかわからない
  • 文句を言いたくても言えない

お互いに遠慮しているうちに、結局モヤモヤしたまま引き継ぎが終わってしまうことも多いです。


気まずさ・言いにくさを減らす6つの方法

1. 完璧を目指さず「更新できる形」で残す

完璧な引き継ぎマニュアルは幻想です。大切なのは、後任が自分で補足・更新できる形にしておくことです。

  • スプレッドシートで共有しておく
  • 不確定な部分は「未確定」と明記する
  • 一人で抱え込まない

一言例: 「全部書き切れていない部分があるので、必要に応じて更新してもらえたら助かります。」


2. 上司と引き継ぎ範囲を先に決める

「何を誰にどこまで渡すか」が曖昧だと、後で「話が違う!」とトラブルになります。

先に上司や人事と範囲をすり合わせておきましょう。

一言例: 「上司とも確認して、ここまでは私で、残りは〇〇さんにお願いする形で進めます。」


3. 言いにくいことほど言葉にしておく

隠しておくと後で余計に気まずくなります。曖昧なこと、不安なことほど正直に共有しておきましょう。

一言例: 「ここは今も整理できていなくてすみません。進めながら調整お願いします。」


4. 口頭+文書の両方で伝える

資料を渡すだけだと、相手は聞きにくいことを聞けません。「何かあればすぐ言ってください」と口頭でも伝えると安心してもらえます。

声かけ例: 「説明が足りない部分があったら遠慮なく教えてくださいね。」


5. 「感謝+お詫び」を必ず言う

最後に一言「ありがとう」と「ごめん」を伝えるだけで、空気がまったく変わります。

一言例: 「忙しい中で引き継ぎに協力してくれてありがとうございます。行き届かないところがあってご迷惑をおかけするかもしれません。」


6. ツールを使って気まずさを仕組みで減らす

結局、人だけに頼ると属人化や気まずさが残ります。ツールを使うと、進捗やタスクの抜け漏れが見える化され、「言いにくいことをわざわざ口頭で言わなくても伝わる」状態になります。

  • スプレッドシートで進捗管理をする
  • コメント機能で伝えにくい点を残す
  • 引き継ぎ特化ツールで証跡を残す

Hikitsugi Assist のようなツールを使えば、「誰が何を残したか」「どこが未完か」が後からも見返せるので、辞める側も受ける側も無駄な気まずさを減らせます。


気まずさをゼロにするのは無理。でも仕組みで軽くできる

退職や引き継ぎの気まずさをゼロにするのは正直ほぼ不可能です。でも「仕組みでカバーする」「言いにくいことを先に言葉にする」だけで、心の負担はグッと減らせます。

「完璧じゃなくても大丈夫」「言いにくいことほど仕組みで伝える」そう思えたら、退職の不安も少しラクになるはずです。

例えば、引き継ぎの範囲があいまいなまま進めてしまい、後任が異動してきても「何をどこまで引き継いでいいか分からない」という事態になることも多々あります。
退職する人だけでなく受け取る人も何度も確認を取るはめになり、気まずさが長引きます。
人事としては最低限のフォーマットを最初から配布し、ツールで進捗を管理するだけでも混乱を防げます。また、部署をまたいだ引き継ぎでは、文化の違いも気まずさの原因になります。上司が間に入って調整役をすることで、双方が「直接は言いにくいこと」を上手く伝えられる仕組みが作れます。気まずさはゼロにできなくても、こうした仕組みを用意しておくことで「多少の言いにくさがあっても動ける」状態になります。自分を責めず、助けを借りながら進めるのがいちばんのコツです。


まとめ

  • 日本企業では退職と引き継ぎが気まずいのは当たり前
  • 渡す側も受ける側もお互いに言いにくさを抱えている
  • 完璧より「更新できる形」にする
  • 上司と範囲を決める
  • 言いにくいことは先に言葉にする
  • ツールを活用して人任せを減らす

【無料でできること】

Hikitsugi Assist では、誰でも使える無料の引き継ぎテンプレートや進捗管理シートを配布中です。「気まずい」「言いにくい」を少しでも減らすヒントに、ぜひ活用してみてください。

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この記事を書いた人

国立大学の経済学部を卒業後、新卒で商社に入社し人事を担当。
その後、人材企業⇛コンサルティングファームにて一貫して人事に関わる業務をする傍らHikitsugi-assistを運営しています。

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