【引き継ぎの法律と制度】労働基準法・ガイドラインに基づく正しい引き継ぎとは?

退職・異動・育休などで業務の引き継ぎが発生する際、適切な引き継ぎを行うことは企業にとっても従業員にとっても重要です。しかし、「引き継ぎを拒否できるのか?」「どこまで引き継ぎ義務があるのか?」 など、疑問に思うことも多いでしょう。

本記事では、厚生労働省や労働基準法の観点から、引き継ぎに関するルールやガイドライン を詳しく解説します。


目次

引き継ぎは法律で義務付けられている?

労働基準法には「引き継ぎ義務」は明記されていない
 → 労働基準法では、退職時の「引き継ぎ」に関する明確な義務規定はありません。しかし、業務遂行上、適切な引き継ぎを求められるケースが多いです。

参照:厚生労働省『労働基準法

就業規則による引き継ぎ義務
 → 企業の就業規則に「退職時は業務の引き継ぎを行うこと」と記載されている場合、これに従う必要があります。

参照:厚生労働省『就業規則に関するガイドライン

業務妨害になる場合は注意
 → 退職時に「引き継ぎを拒否して連絡を絶つ」などの行為は、企業の業務を妨害する可能性があり、場合によっては損害賠償請求の対象になることも。

💡 適切な引き継ぎを行うことで、トラブルを未然に防ぐことができる!


厚生労働省のガイドラインで求められる「適切な引き継ぎ」

(1)労働契約の観点からの引き継ぎ

🔹 労働契約法第3条(誠実義務)
 → 企業と労働者は、互いに誠実に業務を遂行する義務があるため、「後任者が困らないように適切に引き継ぐべき」 という考え方がある。

参照:厚生労働省『労働契約法

🔹 就業規則に明記されている場合は遵守する義務あり
 → 企業の規則に「退職時は引き継ぎを行う」と記載されている場合、労働者はそれに従う必要がある。


(2)育児・介護休業法における引き継ぎの考え方

男性育休・女性育休前の業務引き継ぎの推奨
 → 厚労省の育児・介護休業法では、「円滑な育休取得のための職場環境整備」が求められており、業務の引き継ぎが重要なポイントとされている。

参照:厚生労働省『育児・介護休業法

企業は育休復帰後のスムーズな業務復帰のために配慮すべき
 → 引き継ぎが不十分なまま育休に入ると、復帰後にスムーズに業務を再開できず、負担が増すリスクがある。

💡 厚労省の指針に基づき、企業が引き継ぎルールを明文化することが望ましい!


退職・異動時の引き継ぎに関する企業の対応策

(1)適切な引き継ぎ期間の設定

🔹 厚労省の指針:退職届の提出は1か月前が一般的
→ 労働基準法では「退職届は2週間前に出せばOK」とされているが、現実的には1か月前に提出する企業が多い。

参照:厚生労働省『退職に関するガイドライン』  

🔹 引き継ぎ期間の目安
 → 退職者が重要な業務を担当している場合、最低でも2週間~1か月の引き継ぎ期間を確保 するのが理想。

(2)引き継ぎマニュアルの作成推奨

企業は引き継ぎのフォーマットを用意する
 → 業務内容や進捗を整理し、後任者がスムーズに業務を引き継げるようなフォーマットを作成。

社内共有の「引き継ぎテンプレート」の活用
 → 厚労省の推奨する「ナレッジマネジメント」の観点から、業務マニュアルを社内で管理するのが理想的。


まとめ|引き継ぎの法律とルールを理解して適切に対応しよう

労働基準法には「引き継ぎ義務」は明記されていないが、就業規則に基づく対応が必要
厚労省のガイドラインでは、育休取得時の引き継ぎや、誠実な業務遂行が推奨されている
適切な引き継ぎ期間の確保や、引き継ぎマニュアルの作成が企業のリスク管理につながる
トラブルを防ぐために、企業側の管理体制を整え、従業員にもルールを周知することが重要

法律やガイドラインに沿った適切な引き継ぎを行い、円滑な業務移行を実現しましょう!

📌関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

国立大学の経済学部を卒業後、新卒で商社に入社し人事を担当。
その後、人材企業⇛コンサルティングファームにて一貫して人事に関わる業務をする傍らHikitsugi-assistを運営しています。

目次