三国志に学ぶ「失敗する引き継ぎ」と「成功する引き継ぎ」

目次

はじめに

歴史には、成功と失敗の両方の引き継ぎ事例が数多く存在します。特に『三国志』は、乱世の中での組織の継承やリーダー交代の難しさを象徴するエピソードに満ちています。

本記事では、『三国志』の有名なケースをもとに、「なぜ引き継ぎが失敗するのか?」を分析し、現代の企業でも応用できる成功する引き継ぎのポイントを考察します。


失敗する引き継ぎの事例:劉禅の即位と蜀の衰退

背景

蜀の初代皇帝である劉備は、義に厚い人格者であり、多くの優秀な人材を集めました。しかし、彼の死後、跡を継いだ息子・劉禅の統治はうまくいかず、蜀は衰退の一途をたどりました。

失敗の要因

  1. 後継者の能力不足
    • 劉備は自身の死後、諸葛亮に「劉禅が統治に適さないなら魏に降るように」と託しましたが、劉禅自身には強いリーダーシップがなく、適切な判断ができませんでした。
  2. 教育・準備の不足
    • 劉禅は皇太子時代に実務経験が少なく、蜀の国政運営を学ぶ機会が不十分でした。
  3. 引き継ぎの形骸化
    • 劉備は諸葛亮を補佐役として残しましたが、最終的に劉禅が国を任される仕組みになっており、諸葛亮亡き後に国の運営は崩壊しました。

教訓

  • 後継者の能力を見極める:適性がない場合、組織の存続にとって最善の選択をする必要がある。
  • 引き継ぎの前に教育と準備を徹底する:形式的な引き継ぎではなく、実務経験を通じた育成が不可欠。
  • 単独のキーパーソンに頼りすぎない:諸葛亮が亡くなった後、蜀の政治機能が維持できなかったのは、後継者の育成を怠ったため。

成功する引き継ぎの事例:孫策から孫権へのバトンタッチ

背景

孫策は若くして江東の地を制し、呉の基盤を築きました。しかし、急死することになり、弟の孫権に引き継がれます。孫権はこの引き継ぎを成功させ、最終的に三国の一角を占める呉を発展させました。

成功の要因

  1. 後継者の育成と指名
    • 孫策は自身の死を予期し、弟の孫権を後継者に指名。家臣たちに孫権を支えるように指示しました。
  2. 組織体制の整備
    • 孫策は周瑜や張昭などの優秀な家臣を配し、孫権が統治しやすい環境を作っていました。
  3. 信頼関係の構築
    • 孫策は生前に家臣と孫権の関係を築いており、権力の移行がスムーズに行われました。

教訓

  • 引き継ぐ側の準備を早期に整える:孫策は早くから孫権を鍛え、家臣との関係を築かせていた。
  • 引き継ぎ後も支える体制を作る:優秀な補佐役がいることで、後継者が安定した統治を行える。
  • 権限移譲を明確にする:孫策は家臣たちに孫権への忠誠を誓わせ、スムーズなリーダー交代を実現。

現代の企業に活かせる「成功する引き継ぎ」のポイント

後継者の選定と育成を早めに開始する

  • 業務を少しずつ任せ、段階的に経験を積ませる。

引き継ぎの計画を明確にする

  • 「この日までに何を引き継ぐか?」を文書化し、関係者と共有。

周囲のサポート体制を整備する

  • 引き継ぐ側の負担を軽減するため、チーム全体で支える環境を作る。

形式的な引き継ぎではなく、実践的な経験を提供する

  • 単なるマニュアル作成ではなく、実際の業務のロールプレイやOJTを取り入れる。

デジタルツールを活用する

  • Hikitsugi Assistのような引き継ぎ支援ツールを使い、情報の属人化を防ぐ。

まとめ

『三国志』の歴史を振り返ると、

  • 劉備 → 劉禅 のように、準備不足や適切な後継者の選定を怠ると組織が崩壊する。
  • 孫策 → 孫権 のように、後継者育成と周囲のサポート体制が整っていれば、組織の継続と発展が可能になる。

現代の企業においても、単なる業務の引き継ぎだけでなく、「誰に、どのように引き継ぐか?」が組織の成長に直結します。歴史に学び、効果的な引き継ぎの仕組みを作ることで、組織の持続的な発展を実現しましょう!

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この記事を書いた人

国立大学の経済学部を卒業後、新卒で商社に入社し人事を担当。
その後、人材企業⇛コンサルティングファームにて一貫して人事に関わる業務をする傍らHikitsugi-assistを運営しています。

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