退職時誓約書へのサインは義務?サインしてしまった場合の法的ポイントを解説

退職時に会社から「営業秘密を漏らしません」という誓約書(宣誓書)へのサインを求められることがあります。しかし、このサインは 法的に義務ではない ことを知っていますか?

本記事では、退職時の営業秘密の取り扱いや、法律上のリスク、サインを求められた際の対応方法について解説します。

目次

退職時の営業秘密宣誓書とは?

営業秘密宣誓書(誓約書)とは、退職者が 会社の秘密情報を第三者に漏らさない ことを誓約する書類です。

会社が求める理由

企業の重要な情報(技術・顧客データ・取引条件)が外部に流出するのを防ぐため、多くの企業が退職時に誓約書へのサインを求めます。主な理由として以下のようなものがあります。

  • 企業の営業秘密保護(技術、顧客情報、取引条件など)
  • 競合他社への情報漏えいリスクの軽減
  • 元社員による情報の不正利用の防止

よくある誓約の内容

  • 退職後○年間、会社の営業秘密を外部に提供しない
  • 競業避止義務(競合企業への転職を制限)
  • 会社のデータや資料の返却義務(コピー保持禁止)

退職時の営業秘密誓約書へのサインは義務?

実は、法律上、退職時にこの宣誓書にサインする義務はありません。

サインしなくても退職は可能

  • 会社は従業員に誓約書の提出を求めることができますが、これに応じるかどうかは個人の自由です。
  • 「サインしないと退職できない」と言われた場合、それは 違法な制約 にあたる可能性があります。

しかし、たとえサインしなくても、 営業秘密の漏えい自体は違法 になるため注意が必要です。

実際に営業秘密を漏らすとどうなる?

法律上、サインの有無に関わらず、 営業秘密を漏洩すると刑事・民事の両方で責任を問われる 可能性があります。

刑事責任(不正競争防止法)

  • 10年以下の懲役または2,000万円以下の罰金
  • 企業に損害を与えた場合、法人にも罰則が適用される(最大5億円の罰金)

民事責任(損害賠償請求)

  • 会社から 損害賠償を請求される可能性
  • 営業秘密を利用した場合、その 利益を返還するよう求められる

💡 「サインしなかったから大丈夫」ではなく、実際に情報を漏らすと 大きなリスク があります!

退職時に誓約書にサインを求められたら?

確認すべきポイント

  • 競業避止義務(同業他社への転職制限)がないか?
  • 「退職後○年間」などの制約期間が不合理に長くないか?
  • 不安がある場合は、弁護士や専門家に相談する

会社との交渉ポイント

  • 「競業避止義務を○○年に短縮できないか?」
  • 「退職金と引き換えに制約を軽減できないか?」
  • 「必要以上に広範囲な制約をなくせないか?」

誓約書にサインしてしまった場合はどうしたらいい!?

1. 契約内容の有効性を確認する

  • 競業避止義務の範囲が広すぎないか?
  • 損害賠償の規定が不合理ではないか?
  • 秘密保持義務が必要以上に広範囲ではないか?

2. 弁護士に相談する

サインしてしまった場合でも、その内容が法的に無効である可能性があります。

  • 契約の有効性の判断
  • 無効と主張できるポイントの整理
  • 交渉の進め方

3. 会社と交渉する

不合理な契約条件であれば、会社と交渉することで修正できる場合があります。

4. 守るべき義務を整理し、対応を決める

サインしてしまった場合でも、 すべての義務を厳密に守らなければならないわけではありません。

  • 機密情報の取り扱いには注意
  • 競業避止義務の範囲を見極める
  • 転職活動の進め方を考える

まとめ

退職時の営業秘密誓約書は、 サインする義務はない ものの、 営業秘密を漏らすと刑事・民事の責任を問われる 可能性があります。

サインを求められたら内容をよく確認する
営業秘密を扱う際は慎重に対応する
情報漏洩は意図せず発生することもあるので注意
サインしてしまった場合でも対処法を知っておく

退職後のトラブルを避けるためにも、 適切な対応を心がけましょう。

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この記事を書いた人

国立大学の経済学部を卒業後、新卒で商社に入社し人事を担当。
その後、人材企業⇛コンサルティングファームにて一貫して人事に関わる業務をする傍らHikitsugi-assistを運営しています。

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