2025年春。新卒社員としてやってきたのは、Z世代ど真ん中の若者たち。
彼らは、スマホ・SNS・動画・共感文化の中で育ち、「合理的に学びたい」「やりがいも大事だけど、無理はしたくない」という価値観を持つ、いわば“新しい働き手たち”です。
今後、組織の中で彼らをどう育てていくか。特に重要になるのが「引継ぎ」です。
この記事では、Z世代の特徴をふまえて、彼らがスムーズに業務を理解し、成長できる“引継ぎ書(マニュアル)”の作り方を紹介します。
Z世代とは?どんな特徴があるのか
Z世代(ジェネレーションZ)とは、一般的に1997年〜2012年頃に生まれた世代を指します。2025年時点では、13歳〜28歳が該当し、まさにいまの新卒社員はこのZ世代のど真ん中にあたります。
この世代は、スマートフォンやSNSがすでに普及していた時代に育ち、デジタルとの親和性が非常に高いのが特徴です。
以下のマトリックスに、Z世代の特徴と、それが引継ぎにどう影響するかを整理しました:
特徴 | 引継ぎとの関係 |
---|---|
動画や短尺コンテンツに慣れている | 長くて冗長な説明が苦手、要点重視で覚えたい |
自己肯定感を重視 | ミスや注意で落ち込みやすい、メンタルケアも重要 |
対話より非同期コミュニケーションに慣れている(LINE、DM) | 口頭引継ぎに緊張しがち、SlackやNotionの方が安心 |
共感文化が強い | 「他の人もそうだったんだ」と思える体験談が響く |
正解を探しがち | あいまいな業務や裁量に戸惑いやすい |
つまり、Z世代が新卒として入ってきた今、「これまで通りの引継ぎ」ではうまく伝わらないことがあるのです。
なぜ“Z世代対応の引継ぎ”が必要なのか?
今までのように「とりあえずマニュアル読んどいて」「慣れればわかるよ」といった引継ぎでは、Z世代にはうまく伝わりません。
その理由は、彼らの情報との向き合い方が、従来の世代と大きく違うからです。
- SNSやショート動画で育ち、情報は“短く端的に”が前提
- 自分なりにカスタマイズしたい欲求が強い
- “意味がわからないままやらされる”ことにストレスを感じる
- わからないことを「ググって補う」のが基本スキル
つまり、一方的なマニュアルだけでは響かないし、放っておけば勝手にできる世代でもないということです。

Z世代の特徴を踏まえた引継ぎ書のポイント
Z世代に刺さる引継ぎ書を作るには、以下の工夫が有効です。
1. 「背景」から説明する
Z世代は、「なぜそれをやるのか?」を知ることで納得し、動きやすくなります。
例:
- ✗「Aフォームに入力して」
- ◎「Aフォームに入力することで、営業部と情報共有され、顧客対応のスピードが上がる」
2. 図解・ビジュアルを入れる
文字ばかりの引継ぎ書は、読む気が起きません。業務フローは図で、ツールの操作はスクリーンショット付きで。
- 流れ → 矢印で示す
- 注意点 → 吹き出しで補足
目で見て“なんとなく分かる”構成が効果的です。
3. 「こういうときは?」の例を載せる
Z世代は正解主義ではなく、“具体的なケース”に強い反応を示します。
例:
- 「メールの返信が遅れているときは、チャットで一言送ってOK」
- 「〇〇さんが不在の場合は、△△さんに確認する」
「この状況ならこうする」というケース別の引継ぎがあると、安心感が生まれます。
4. カスタマイズできる余白を残す
全部が完成されたマニュアルより、“書き足せる余地”のあるドキュメントのほうがZ世代にはウケます。
NotionやGoogleドキュメントで、自分なりに追記・強調・コメントできる形式にすると、引継ぎ書が“自分だけの仕事ノート”になります。
5. 「声のトーン」で伝える
文字情報だけだと冷たく感じがち。Z世代は“人感”を重視する傾向があるので、ちょっとした言い回しや励ましも意識すると好印象です。
例:
- 「ここは最初、みんな迷うので安心してください」
- 「私も1ヶ月かかりました!」
マニュアルの中に“共感”があると、読むハードルがぐっと下がります。

Z世代の“引継ぎ力”を伸ばすコツ
引継ぎ書の工夫に加えて、Z世代の新卒社員が「引継ぎを受ける側として成長する」ためのサポートも重要です。
1. 質問しやすい空気づくり
Z世代は“聞いていい雰囲気”がないと、質問をためこみがちです。
- 雑談を交えながら引継ぎをする
- 「ここまでで質問ある?」と自分から促す
- Slackやチャットでの質問OKにしておく
形式ばらず、フランクに質問できる環境が、学習効果を大きく左右します。

2. アウトプットの機会を与える
Z世代は「インプットだけ」では伸びません。むしろ、“人に説明する”ことで理解が深まるタイプが多いです。
- 「明日の朝、今日の引継ぎをまとめてみて」
- 「来週、他の新人に説明してもらえる?」
など、軽く“教える側”に立ってもらう機会があると、学びが加速します。
まとめ:引継ぎは「育てる第一歩」
Z世代は、教えにくい相手ではありません。むしろ、彼らの価値観を理解し、情報の届け方を少し変えるだけで、吸収力は非常に高い世代です。
大切なのは、「自分が新人だった頃と同じやり方」ではなく、「彼らの“今”に合わせた伝え方」にアップデートすること。
引継ぎとは、単なる業務の伝達ではなく、未来の仲間を育てるプロセスです。
Z世代が入社したこの春、あなたの引継ぎもバージョンアップしてみませんか?

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