はじめに
初めて部下を持つことになったとき、多くの人が「どう接すればいいのか」「信頼されるにはどうすればいいのか」と悩むものです。上司になることは単に立場が変わるだけでなく、人を育て、導く責任が加わるという大きな変化です。
しかし、完璧な上司である必要はありません。むしろ、部下とともに成長する姿勢を持つことが大切です。
本記事では、初めて部下を持つ方に向けて、実践すべき10のことをご紹介します。人間関係の築き方から業務の進め方、引継ぎのポイントまで、明日から使えるヒントを丁寧にまとめました。
部下を持つ前に心構えを整える
最初に大切なのは、上司という立場に対する心構えです。上司になるとは、単に昇進して偉くなることではありません。むしろ、「人の成長に責任を持つ立場になる」ことを意味します。
あなたの言動が部下の成長を後押しすることもあれば、自信を失わせてしまうこともあります。だからこそ、「部下の人生にも間接的に関わる」という意識を持つことが必要です。
上司として完璧を目指すのではなく、「部下のために、自分も学び続ける存在である」ことが大切なのです。
自己紹介と価値観の共有をする
チームの信頼関係は、上司であるあなた自身を知ってもらうことから始まります。最初に行うべきなのは、自己紹介と価値観の共有です。
これまでのキャリアや仕事への考え方、自分が大切にしている価値観を、オープンに伝えてみましょう。
たとえば、「失敗してもいいからチャレンジしてほしい」「自分の意見は遠慮なく言ってほしい」など、日々の仕事で大事にしているスタンスを共有することで、部下は安心して働くことができます。
部下のことをよく知る(業務・性格・志向)
部下を理解する努力を惜しまないことも、信頼関係づくりの基本です。
業務スキルや得意不得意だけでなく、「どんなことにやりがいを感じるのか」「どんな働き方を理想としているのか」など、本人の価値観や志向性まで把握するようにしましょう。
おすすめなのは、業務以外の雑談も交えて会話することです。共通の趣味や興味を見つけると、自然に距離が縮まり、仕事のやり取りもスムーズになります。
指示は具体的に、目的もセットで伝える
初めて部下を持つと、つい「なんとなく分かってくれるだろう」と思いがちですが、業務指示は具体的に、かつ目的もセットで伝えることが重要です。
「この資料を作っておいて」ではなく、「〇〇の会議で使うために、△△の情報を整理した資料をA4一枚で作ってほしい」というように、目的・背景・納期・フォーマットなどを明確にしましょう。
目的が伝われば、部下自身が工夫する余地も生まれ、仕事の質も上がっていきます。
「成果」ではなく「成長」を見てあげる
上司になったからには成果責任を負う場面も出てきます。しかし、部下がまだ経験の浅い段階である場合、成果だけを見て評価するのは酷です。
むしろ、「何を学んだか」「どこを改善しようとしたか」など、成長のプロセスを丁寧に見てあげることが大切です。
成長実感が得られると、部下は自信を持って挑戦を続けるようになります。
適度に任せて、口出ししすぎない
部下に任せることも上司の大切な役割です。ただし、「任せる」と「丸投げ」は違います。
ポイントは、「目的と期待される成果を明確にしたうえで、やり方には口出ししすぎない」というバランス感覚です。
最初は見ていてもどかしいこともあるかもしれません。しかし、細かく指示しすぎると部下の成長を妨げてしまいます。任せたら信じて見守る姿勢が大切です。
定期的な1on1を実施する
日常業務だけでは拾いきれない悩みや意見を聞くためには、定期的な1on1ミーティングが欠かせません。
業務報告だけでなく、キャリアの希望、不安、職場の人間関係など、自由に話せる時間を設けましょう。
1on1は、部下にとって「自分のことを気にかけてくれている」と感じられる貴重な機会です。信頼関係の構築に非常に効果的です。
業務の引継ぎやマニュアルを整備する
部下が新しい仕事を覚えるうえで、「引継ぎ資料」や「マニュアル」が整っているかどうかは大きな差になります。
属人化された業務や、経験者でないと分からない仕事が多いと、部下は不安や戸惑いを感じやすくなります。
業務の流れや判断基準を可視化し、マニュアルやチェックリストを作ることで、誰でも再現可能な形に整えておきましょう。
また、引継ぎを通じて、「業務は個人のものではなく、チームで支えるもの」という意識を育てることにもつながります。
良い点はしっかり褒める
人は誰しも、認められることでやる気が湧きます。部下が成果を出したときはもちろん、「前よりうまくできていた」「自分で考えて行動できていた」といった小さな成長にも目を向けて、きちんと褒めるようにしましょう。
褒め言葉は、「すごいね」だけで終わらず、「〇〇の工夫が良かったね」など、具体的なポイントを伝えると効果的です。
自分の非は素直に認める
上司も人間です。ときには判断を誤ったり、伝え方が悪くて誤解を生んだりすることもあります。そんなときは、素直に「ごめん、あれは自分のミスだった」と認めましょう。
上司が謝れる姿勢を持っていると、部下も安心してミスを報告しやすくなり、チームとしての心理的安全性が高まります。
完璧であるより、誠実であることが信頼につながるのです。
一緒に成長するパートナーとして接する
最後に大切なのは、「部下=育てる対象」ではなく、「共に成長するパートナー」として接する姿勢です。
部下から教わることもたくさんありますし、彼らの成長があなた自身の成長にも直結します。
困ったときは一緒に悩み、成果が出たときは一緒に喜ぶ。そんな関係性が築ければ、上司としても、チームとしても、大きな力を発揮できるようになります。
おわりに
初めて部下を持つとき、不安やプレッシャーを感じるのは当然のことです。しかし、すべてを完璧にこなす必要はありません。
大切なのは、「部下と信頼関係を築きながら、共に成長していこう」という姿勢です。
本記事で紹介した10のことは、すぐに実践できることばかりです。小さな一歩からで構いません。ぜひあなたらしいリーダーシップを育てていってください。応援しています。
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