新卒社員として社会人生活をスタートさせる際、業務の引継ぎは避けて通れない重要なプロセスです。初めての職場、初めての名刺交換、初めてのメール……わからないことだらけの中で、「引継ぎ」という言葉に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。先輩から業務を教えてもらえるという期待がある一方で、何をどう聞けばいいのか、どこまで質問していいのか、メモの取り方すら手探りという方も少なくありません。
本記事では、「新卒 業務 引継ぎ」をテーマに、新卒ならではの不安や戸惑いに寄り添いながら、効果的な引継ぎを受けるための心構えと実践ポイントを詳しくお伝えします。
新卒が引継ぎをする難しさ
「いきなり仕事なんて無理…」という不安
新卒社員にとって、引継ぎは初めて経験する”リアルな仕事”との接点です。しかし、「右も左もわからない状態で、いきなり業務を理解するなんて無理…」「そもそも社会人経験がないのに、先輩と同じようにできる気がしない」と感じる方も多いはずです。
社会人としての“空気感”に戸惑う
さらに、まだ大学生気分が抜けきらず、気がつけば始業ギリギリに出社してしまったり、「そのパーカー、寝間着っぽくない?」と先輩に言われてハッとしたり。見た目や時間感覚を整えるだけでも一苦労なのが新卒のリアルです。
引継ぎの場は“最初の社会人あるある”の連続
そんな状態で引継ぎが始まっても、「あれ、これって聞いていいのかな」「今の話、全然わからなかったけど、聞き返すのは気まずい…」と萎縮してしまうのは自然なこと。専門用語が飛び交い、PCの操作もおぼつかず、メモはどこから取ればいいか分からない——そんな“社会人あるあるの洗礼”を最初に受けるのが、まさにこの引継ぎの場面です。
リモート引継ぎという新たな壁
そして近年では、こうした引継ぎの多くがリモートで行われるようになっています。ZoomやTeamsなどのオンラインツールを使っての引継ぎは、一見便利そうに見えて、実は新卒にとってはかなりハードルが高い場面でもあります。
画面越しでは先輩の表情やトーンが読み取りづらく、「いま質問してもいいのかな…」と悩んでいるうちに話がどんどん進んでしまうこともあります。先輩が操作している画面を見ても、マウスの動きや画面切り替えについていけず、「何をどこでどうしてるのか分からない」と置いてけぼりを感じることもあるでしょう。
また、「質問はSlackに投げていいのか、それともメール?」「そもそも何を聞けばいいか分からない…」と悩む場面も多く、ただでさえ緊張する引継ぎに、リモートという壁が重なってプレッシャーになるケースも珍しくありません。
だからこそ、遠慮せずに「ちょっとだけ巻き戻してもらってもいいですか?」「操作をゆっくりめに見せてもらえますか?」と、はっきりリクエストする勇気が大切です。リモートだからこそ、言葉にしないと伝わらない。これは、新卒に限らず多くの社会人が感じている課題でもあります。
最初から完璧にこなす必要はありません。環境や方法に戸惑うのは当たり前。リモートでの引継ぎでも「分かりません」と言える自分であることが、信頼を築く第一歩です。
引継ぎを受ける際の心構え
わからないことは、恐れずに質問する
新卒は「知らなくて当たり前」です。にもかかわらず、「こんなこと聞いてもいいのかな」「そんなことも分からないの?と思われたらどうしよう」とためらってしまう気持ち、よくわかります。でも、そこで黙ってしまうと、ますます仕事が分からなくなり、後で自分を追い込むことになります。質問は「真剣に学ぼうとしている証拠」。怖がらず、素直に聞いてみましょう。
一度で理解しようとしない
引継ぎ中、先輩が説明してくれるスピードに追いつけず、焦ってしまうこともあるかもしれません。「一度聞いたのに忘れてしまった」「メモを見返しても意味が分からない」ということも当然あります。社会人1日目にすべてを完璧に理解するのは無理です。2回、3回と繰り返し聞くことで、徐々に理解が深まっていきます。
先輩の手を止めているという自覚を持つ
引継ぎは、相手の貴重な時間を使ってもらっているということも意識しておきましょう。「話の腰を折らないように」「今は忙しそうだから後で聞こう」といった気配りも、信頼関係を築く第一歩です。ただし、聞かないまま進めることが一番危険なので、「この後5分だけ、お時間いいですか?」と声をかけるだけでも印象が変わります。
感謝の気持ちは、言葉にして伝える
「ありがとうございます」「助かります」「とても勉強になります」といった言葉は、先輩にとってのモチベーションになります。慣れないうちは気恥ずかしいかもしれませんが、積極的に伝えていきましょう。

効果的な引継ぎのステップ
全体像をつかむ
いきなり細かいタスクに入るのではなく、「この仕事は何のためにやっているのか」「誰と関係があるのか」という全体像を聞くことから始めましょう。全体像が見えると、個々のタスクの意味がわかるようになります。
マニュアルや資料に頼りすぎない
「マニュアルがあります」と言われても、それだけで完璧に分かることはほとんどありません。資料はあくまで補助ツールと捉え、実際の作業や会話の中で理解を深めていくことが大切です。
OJTで学ぶ姿勢を持つ
実際の業務を一緒にやってみることで、文章ではわからなかった流れや注意点が見えてきます。最初はミスもあるかもしれませんが、実践からしか得られない学びを大切にしましょう。
「これは引継ぎメモに残した方がいいか」を意識する
言われたことをメモするだけでなく、「次の後輩が見ても分かるように」まとめておく意識を持ちましょう。自分の理解も深まるし、あなたがそのうち教える立場になったときに役立ちます。

引継ぎ後のフォローアップ
一人で抱え込まない
「教えてもらったのに、分からないと言いづらい」と思ってしまいがちですが、それでトラブルになる方がよほど問題です。不安があれば、上司や先輩に早めに相談しましょう。
学びを振り返る習慣をつける
毎日5分でもいいので、今日引き継いだ内容を整理し、「明日やること」「わからなかったこと」をメモしておくと、復習にもなり、成長が早くなります。
自信がなくても、声に出して確認する
自信がないうちは、「こういう理解で合っていますか?」と声に出して確認してみましょう。それだけで、ズレを修正できたり、新しい学びが得られたりします。
よくある引継ぎの課題と対策
情報が飛び飛びで伝えられる
課題:説明が断片的で、何が重要なのか分からなくなることがあります。 対策:必ず「これはなぜ必要な作業ですか?」と一言添えて聞いてみましょう。背景がわかると理解が深まります。
メモが追いつかない
課題:メモを取りすぎて何が重要なのか分からなくなることがあります。 対策:その場ではキーワードだけに絞り、後から整理し直すようにしましょう。録音の可否を確認するのも手です。
専門用語がわからない
課題:略語や社内用語が多く、混乱することがあります。 対策:分からない言葉は必ずその場で聞くクセをつけましょう。「用語メモ」を別に作っておくと便利です。
まとめ
新卒社員にとって、業務の引継ぎは「社会人としての第一歩」です。不安や戸惑いがあるのは当然ですが、それは成長のチャンスでもあります。大切なのは、完璧を目指すことではなく、分からないことをそのままにせず、学ぶ姿勢を持ち続けること。勇気を出して一歩ずつ、できることを増やしていきましょう。あなたの「わかりません」は、未来の「わかります」への第一歩です。

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